[石床に座り込んだ少女が誰かと間違え──気づいて、誰何の声を発する。] 私はヴィンセント。 人がここにいるのは望ましくない。 ──こちらへ。[短く名乗って手を差し伸べたが、それはユーリエに触れるためではなく、招く仕草としてのものだった。]