人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


公弟 ヴィンセント

[水差しを傾けて氷のナイフを作ると、ヴィンセントは死んだ少年の胸郭を切り開いて心臓を取り出す。
まだ弾力は失われていないものの、動きを止めた心臓はどことなく頼りなさを感じさせた。

掌におさまるサイズのそれを、ゆっくりと握る。
心房に残っていた最後の濃い血をショッグラスに溜めると、ヴィンセントは柔らかな心臓を影へ手渡した。]


 いつのものように、私のラボに。


[犠牲者の心臓をミイラにして、標本のようにピンで留めておく、それがヴィンセントのいつものやり方、であった。]

(170) 2014/02/17(Mon) 19:01:59

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