ん…そうだな。
お前がやりたかったらやってくればいい。
[>>166そういえば、ソマーリュの庭の手入れをする様子を見ていない。
ついこの間まで、日向で惰眠をむさぼりつつ、此処の窓から何度も見ていたのに。
少なくとも、自分のワインよりは効果がありそうだと思った。
ソマーリュがワインを口にするのは、背凭れに凭れながらぼんやりと見ていた。
今の自分にとってこのワインは、一見すると血と間違えそうな、葡萄の芳香を放つ液体。]
いや、開けてからそう経ってはいない。
味覚が変わっているんだよ、俺達の。
[苦笑しながら応じる。
今のこの身は、血の方が余程心地いい。
さりとて、吸血を好もうとも思わないけれど。
吸血をしている時の自分の姿は、きっと醜く浅ましいだろう。]