[>>134苦笑を漏らしたジークムントの返答に男は目を瞬かせ。]
あぁ…そうなのか。
これから何が起こるか分からない。
――代わりの武器を見つけておいた方が良いだろうな。
[男の愛用していた武器は今頃何処に在るのやら。
その行方を男は知る事は出来ない。知ったとして、どうにかなるわけでもなく。
武器を作り出す術は適切な文献を読めばジークムントにも知れるのだろうが、気付いた時にはいつか教えると告げていた。
ジークムントの貌に浮かんだ嬉しげな色を見れば短い返事を紡ぐ]
――…あぁ。いつか、な。
[この二年、他人には踏み込まないようにと思っていたのに約束まで交わすとは。
彼が自分と同じ、吸血鬼に変じて数年しか経たぬ血の子だから。
――少し気が向いただけだと自分に言い聞かせる。]