しかし私とは大分違う種類の人間であることは、お話からも解るように思います。ヒンメルという人物は、とても幸せだったようですね。[苦笑し、軽く頭を振った。 伝えるつもりはない。もう、死んだ男の話なのだから。 ――だが掛け値なしに、エルンスト・ヒンメルは、彼の報告を楽しみにしていたのだ*]