リーザは...あのとき、リーザは...[その時。血のように赤い空間と、そこで一人笑う少女の姿が、...脳裏を覆い尽くした。]『うん。そうだよ?お兄ちゃん。だってヨア君、ヨア君のパパとママのこと、好きでしょう?はなればなれは、かわいそうじゃない?だからリーザね、お手伝いしたの』[ころころと楽しそうに、声を上げて。]『お兄ちゃんは、リーザのことほめてくれないの?』[拗ねるような眼差しで、こちらを見上げる一人の少女。]