人狼物語−薔薇の下国

497 堕天の服従試験


邪眼の怪物 クレメンス

[嘲笑を隠す微笑みは、老齢の皺を深める。
 歌声も惹かれる価値を持っていたが、対話に吐く声も良い。>>152

 感謝を示すように十字を胸の上で切り、解くは彼の警戒。
 歩み寄るは彼の傍、大事に育まれた果実へ手が届く距離。]

 歌は良いものだ。
 その声には敬虔なる信仰心が見える。

 私は特に、一途に神を敬う歌が好きなのですよ。

[彼の拾う意味と己が吐いた言葉の本質は違えども、敬愛の天秤の片方が略奪で埋められているなど、気付けるはずもあるまい。そのように清廉で在れ、と彼は命じられている筈だ。
 虚偽を知らず、姦計を知らず、悪を憎んでも、悪を知らない。

 ステッキの先端が土に下り、覗きこむように上体を折る。
 ―――― 正しく礼拝の作法に則るのならば、恭しく膝を突いて頭を垂れ、拝聴するのが道理だ。だが、男は穏やかな顔をして、柔和な笑みを浮かべて、されど、決して彼の前に傅くことは無かった。]

(169) 2018/03/19(Mon) 22:12:12

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