浴場なん…だ、かな…。[服を脱ぎ浴室への扉を開ければ、思わず声が漏れる。大理石の大きな浴槽の他に蒸し風呂の個室や気泡の出る浴槽まであった。無駄に豪華な風呂の内容に辟易しつつも、もし先客がいれば挨拶をし。身体を洗ってから湯船に浸かっただろう。]……はあ…[お湯に身体を沈めれば、温かさに安息の溜息が零れる。痛む部分を揉みほぐすようにすれば、自然と身体は弛緩して。立ち上る湯気の中、両手首と頸の拘束跡を晒したまま。まどろみに身を任せて浴槽の縁に頭を預け、目を閉じた。**]