[自宅に向かう道すがら、ほんのり風に乗ってきた、微かな、けども美味しそうなパンの匂いに思わず腹の虫が鳴る。 自分の知る限りでは、変人としか言いようのないパン屋。 正直苦手ではあるのだが、それでも作られるパンは確かに美味い。]……寄ってくかな。[薬草園のあの香草とバターを混ぜれば、きっと合いそうだな、なんて考えながら青年はパン屋の方へと足を向ける。**]