― 現行・第三エリア ―
[ははは!この状況なのに、いつものように笑ってしまいそうになる。
でもきっと、声を出してしまうと、この笑い声はいつもの笑い声ではなくて、馬鹿にしたものになってしまうのだろう。
まだ子供でいたかったのだろう。
だって、そうじゃなきゃ「だって子供だもん」>>161なんて言わないだろう。]
――38だよ。
男はいつまでも少年時代に生きるからな。
[大きな子供だろ。
口にはしなかったけれど、自分で嗤ってしまった。
失った者と得た者で何が違う?
最初から持っていた者と、最初から持っていなかった者で何が違う?
最初からおかしかった。
拾った者は数知れず。でも、娘にしたのはたった一人。
気づかなかった?気づいていた?
この問答は意味を成さないものだろう。
気づいてても、気づいていなくても。
恐らく何も変わらなかっただろう。]