― 本部 ―
[ かけられた声に振り向けば、先刻エールを贈りあった後輩だった。>>155 ]
やあ、こちらこそ、さっきは激励をありがとう。
二個もあのお菓子を捕まえるなんて、君の方が凄いよ。俺は、一度捕まえかけたのに、まんまと逃げられちゃったから。
[ 笑顔でそう返してから、続けられた言葉に頷く。 ]
うん、シエルはまだ仔竜だしね、せっかくのお祭りなんだから楽しませてあげたいなって...俺達、騎竜師だから、そう思っちゃうのかな。
[ リーゼロッテの転科の経緯などは、青年は知らない。だが、彼女が大事に抱えている籠に竜の卵が眠って居る事は相棒から伝わっていたから、そんな風に口にした。 ]