[南側の敵騎兵隊へと突撃していた騎兵隊は、数を減らしたのを理解しながらもその速度を緩めなかった。
走りながら部隊を6つに分け、小隊規模でそれぞれ縦列の陣を組む。
自分らよりも数で勝る敵騎兵隊に対し、撹乱するような動きで切り込んでいった。
その軌道は真っ向から突っ切るのではなく、敵部隊の側面を撫で斬るような動き。
円を描くような軌道で駆け、囲まれずに抜けられた者達は集合しながら一度自軍本隊の方へと駆ける軌道を向けた。
敵騎兵隊が追い縋る動きを見せるなら、自軍中央に陣取る長弓兵からの矢がお見舞いされることになる]