[聞きたくない。誰かが誰かを殺すなんて言葉
しなければならぬとはわかっている
誰かが、手をかけねばならぬということも
でも、それに名乗り出る勇気もない
自分が死んでもいいなんて言いながらも、
自分がやるといった、シモンの言葉に
いっそ押し付けてしまいたいと思う自分も確かにいた
だが、それを肯定することはできず]
……1人がすべてを請け負う必要はないだろう
その時生きている大人が。持ち回りでやればいい
[そうでなければ。遺族の、或いは
友を殺された人の恨みがシモンに集中するかもしれない
ああ、この期に及んで俺は未だ綺麗事を*]