― 回想:とある修行風景 ―
一番発想に近いのは槍だろうね。
その意味では棒より槍のほうがいいかもしれない、だが棒にも利点はあるものさ。
単純に軽い。持ち手が自由だからやりかたによっては槍よりも手数や間合いの調整。器用な動きを増やせる。
[長柄の武器を振るう上で、重さというのは大事なものだ。]
なにより、旅をする上でもっていっても怪しまれない
[少し冗談も交えるのは常のことでもある]
間合いをとって制することもできるが、これが意外と防御の術というものに優れていてね。
[平行にもった棒をさらに一周。手首を返し器用に動かして]
ほら、この範囲が防御ができ攻撃ができる範囲だ。まずは何ができるかを知るべきだろうね。
[そうやって棒術について自分なりに説明して、弟子にひとまず打っておいで。と改めて棒を平行に構えてみせて―――]