[呆気無く冬神の体、もしくは細剣に当たり氷柱が砕け、雪に身を投げ出す様に斃れても。 凍える様な冷たさの中、這う様に身を動かす。 乱れた霜付く髪の毛に、雪がはらりとこびりつく。 それでも、呼気のその一片まで白さが無くなるまで動くのを止めようとしない様に這い、] 終わりになんか、しな…い……[何処か恍惚ささえ生み出している脳内麻薬は最後の慈悲だろう。 目の中から光が消えんとしていた。 最後に見えたのは、緑色。 氷雪の中でも、鮮やかな色をミせる柊の樹が、初めて意識に留まる。*]