わたくしの夢、……ですか?[僅かに首を傾げて見せたけれど。 答えは、決まっている。 ヴォルケンシュタインの家に生まれた娘として、たった一つの模範解答のために、今まで生きて来たのだから] わたくしは――[ざぁん……と、潮騒の音が響く。 窓から差し込む光で、海の色を封じた精霊石が、きらきらと光る]