― 街中・広場 ―
[いつしか会えなくなってしまった彼の例を挙げずとも、年月とともに変わってしまったことは多い。それがすべて悪いものとは言わないけど、些かの寂寥を覚えるのもまた事実。
彼女の口調が変わってしまった>>164のは、いつ頃からであったろう。今はもうすっかり馴染んでしまった大人じみた丁寧な物腰に、初めは少し戸惑いを覚えたものだったけど。]
そうだろう?ディルドレの演奏は素晴らしいんだ。
そうだ、気に入ったなら王…”屋敷”に聞きに来るといい。
近く来てくれると、彼女が言ってくれたんだ。
[贔屓の吟遊詩人の歌を褒められれば、ぱっと自然と笑顔が輝く。王宮と言いかけたのは、流石に慌てて言い直し、先に彼女が父へとくれた伝言をローレルへと先に教えた。]