― 450年前:大森林 ―
[頭上から降る声にびくりと身を竦ませた。
悪戯を見咎められた子供のように―――否、子供なのだ。]
わっ!?
まじりもの、なんてかっこわるーい!はいぶりっどってゆってよ。
[伸ばした手を風に払われ、ちぇっ、と舌打ちしながら手をさする。]
えー、ケチんぼドラゴン!
”しょくばい”が無いとお前ころせないんだもん。
この鏡使えるの今一族ではおれだけなんだぜ、すごいだろ!
とーさんもかーさんもこれできれいにしたんだ。
長老たちすっごいよろこんで褒めてくれたんだぜ。
あんたもきれいにしてあげるからさ!
[ころころと笑いながら、純粋な悪意を何の躊躇もなく曝け出し、誇らしげに話す。]