[ああ、どう言葉を尽くしても丸めこもうとするつもりか>>165
諦めも僅か滲んだ言葉の羅列。
それでも、彼が過去空の棺と共に地下深く埋めた名を呼べば。その口から紡ぐ語尾は僅かにかすれて。]
お前にとって俺は信頼に値する存在ではないんだろう?
なら俺が何を言おうが冷静になれよ。そんなんじゃ狸爺共の追撃、小手先で誤魔化す事は難しいぜ?
[不自然なくらいの間、それを切り裂くは自分の言葉。
それでも彼が言葉紡がぬなら――スカーフをぐいと引っ張り壁に押し付けようか
どん、と鈍い音と共に、″逃げられぬよう″壁に縫い付け耳元で低い声で囁こう]
……お前の本音を教えてくれ。
たった1言、助けてと言ってくれたなら。俺は何としてでもお前を外に逃がすのに。
俺にとってお前は親友だった。元老院の狸の命令とお前の命、どちらをとるかなどわかるだろう?
なぁウィル。お前にとっては。
[この30年は。塵芥の1つでしかなかったか。
寂しげにそう呟いた。]