[第二エリア。その亡骸の傍らに佇み、調査を進めるガートルードの後ろ姿越しに、変わり果てたその姿を、呆然と見る。――… 抉り出された心臓、フロアに散った、赤。空調の中、拭えない血の匂いが、責めるように五感をつく。] ――… なに、が。[ぎり、と自身の拳を握りしめて、手近な壁に思い切り、がつんと打ち付けた。静かなフロアに、鈍い音が響く。]