[パーティー会場だった部屋は、すっかりジャイアンリサイタルと化していた。長湯したせいか酒をのんだせいか、いつもよりも睡魔に襲われるのが早い気がする。宴会を遠巻きに見つめながら]
タイガさんに、昨日酷いこと言ったのも謝ってない…
[ふと、さっきのみかんのことを思い出し、
積み重なった皮の山から少々拝借して
自分のスケッチブックになるべく大きく文字を書いた。]
「タイガさん、きのうはごめんなさい」
[あぶり出しだから、タイガが気付く頃には白紙になっているだろう。どこに置いておけば目に留まるだろうか。この手紙に気付いて貰えるかは(ラ)神のみぞ知る。]