──── ジーク殿。[こちらへと移動してくる兵の中にジーク殿の姿が見えると、私はつい表情を緩めて名を呼ぶ。それ以上何か言うわけではなく、ただそうして移動するさまを見て。ようやく取り戻せたと安堵を内に宿した]