[弟の王子様とどんなやりとりがあっただろう。
拒否されてもこの状況だ、彼は無理やりにでも弟の王子様の側をついていっただろう。
城門に走る近衛兵の集団の一人に心配する声をかけられれば、叱責して先を急がせる。
ラバル家領地からのやって来ている青年のようだった。彼もまた場所が変われば守られる側だ。
そんなやりとりをしていると弟の王子様を見失ってしまう。
中庭にでると弟の王子様は彼の知らない誰かと話をしているようだった。
二人がどれだけ話をしたかはわからないけど、彼はどちらに聞くにでもなく呟いた]
どなたでしょうか?
[ざわざわと動物の勘が冴え渡る。
聞こえる羽撃きが怖いだけじゃない*]