―アルビンと宿まで戻る道中―
[無言で歩いているとどうしても思考が重い方向に行ってしまう。何となく横にいるアルビンの方を見た。
目の前の青年が何年か前までよく教会に来ていた、アルビンという少年だというのはすぐに一致した――元々人の顔と名前を覚えるのは苦手ではない――が、そういえばこうして話をするのは久しぶりなように思う。]
…そういえば、アルビンさんとお会いするのもお久しぶりですよね。昔はよく教会にいらしていましたが。
最近はあまり村で顔をお見かけしないように思いますが、今は何をなさっているのです?
[気を紛らわすかのように、あえてそんな話題を口にする。]**