[>>111クラスメイト達の視線を一身に受けていた好葉と目が合って、彼女の顔に浮かぶ苦笑に悪い事をしたような気分になった。
手を振る彼女に同じような笑顔を浮かべて軽く右手を振り返しながら、心の中でごめんね、と呟く。
>>125廊下を歩いていた聖前くんが通りすがりに彼女に何か言うのを見た。
しおりに載っているコースが彼が所属する図書委員によって作成された物だって事は知っている。]
…結局うちの班って、どのコースを回るんだったっけ。
[恋愛成就をお願いする予定はない。
そんな相手は残念ながらいなっかった。
敢えて願うとしたら、いいご縁がありますように、かな。
いいなって思う男の子はいたけど、何だかんだで告白とか付き合ったりとか、そういう浮いた話になった事はなかった。
誰に言うともなしにそんな事を言いながら、あたしは鞄の中からしおりを取り出して膝の上でぱらぱらとめくり始めた。**]