貴女が無自覚に私を惹くのは何時ものことですが。 ―――…罪深い方だ、私を掌の上で転がして。[吐息ばかり弾ませ、笑んで。>>165時を忘れたの精霊種に似合わぬ初心がまた胸を騒がせる。貞節な妻の願いに応じる真摯な夫を気取り、瞼を下ろした。自らも距離を削るが、寸前で留めるは理性の賜物ではなく、彼女の献身を見たいから。何処何処までも性質悪く振舞う男は、妻以外の目から見れば恐らく―――性悪、と呼ぶに相応しい本質をしていた。**]