人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


魔王 テオドール

[ 門は巨大だ。
 重厚で、覆いかぶさるようで、
 そして歪んでいる。
 その隙間は、先日確認した時よりも広がっていて、異質な空気が漂っている。
 魔に属する体になったせいか、近づくと少しだけ体の動きが楽になった。
 人間である間は、気分が悪くなったものだが。 ]

 そういえばまだ言っていなかったな。

[ 息をしていないテオドールの声は明瞭だ。
 ヤコブを振り返って言う。 ]

 俺はお前の親父じゃない。
 テオドールが、親に貰った俺の本名だ。
 「王命に誓って」真実だ。

[ まるで騎士であるかのように、王の名を出して。 ]

(165) 2014/04/09(Wed) 23:17:21

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