[そのまま、認識票を握ったままの拳を額につけた。机に軽く腰掛けるように支えを求めて、崩れるのを防ぐ]……っ…、[崩れては、いけない。分かっている。そう、友《トール》にも求めてきていたはずだ。それなのに…自分はこれほどまでに、脆い]大事なものを──…[失わないように。と、己に告げたのは彼女だった>>0:554その彼女は、もういない]