[>>153扉が開いて、誰かが声を掛けて来る。男は咄嗟に表情を取り繕って、苦笑を浮かべた。]……あ、シュテルン。ペンケース落としちゃったみたいでさ。[男は屈んで取ろうとして立ち上がり――足に力が入らずにすとんと床に座り込んだ。]あ、あれ?[男は不思議そうに首を捻る。その姿は普段とは何処か違う事を感じさせるだろう。*]