― 書庫前 ―[カシムの血を啜るオズの様子はぼんやりとしか覚えていない。何故なら男自身もその後にカシムの血を啜っていたからだ。男は書庫の前に辿り着けば扉を軽くノックして声を掛ける。あまり使った事のない場所だった。]―オズ、いるか?