>>127
[食べ物の香りに気を取られ過ぎて、周りにいる人達にまで気が回っていなかった。
ユーリエの呟く声に反応し、振り返った人と目が合って――]
…っ。
[しまった、と口元を押さえるも時すでに遅し。
心の準備もままならぬ状態で、探し人が目の前にいるという事態に、数秒ほどふりーずしてしまう。]
……あ、ああああの、ご、ごめんなさい。
その…驚かすつもりじゃ、なかったんだけど……!
[慌てて言葉を並べてみるも、上手く伝わる気がしない。
気恥ずかしさで頬が紅潮しているのが自分でも分かり、また逃げ出したい衝動に駆られる。
――が、今を措いて期は無いだろう。]