― 会戦海域北東/水雷母艦アストラ ―
[>>155 噛みしめるかのように、長い沈黙。
彼もまた、姉のようによく日に焼けた肌をしている。
それは彼の生来のものか、日々の鍛練によるものかは知らないが。
その小麦色の肌は、何処か、姉を思い出させる。]
―――……。
[>>156 すまない、と言って目を伏せる男に対し、ウェルシュも同じように目を伏せた。
許すというのも違う。かと言って、怒りとも違う。
これは戦争なのだ。
どちらが善で、どちらが悪ということもない。
姉の死はある意味―――必然というべきなのかもしれない。
当然、そうやって割り切ることは難しいけれども、]
貴方が、謝ることはありません。
[割り切るしか、なかった。長い間を置いて、ウェルシュはローという代将に向かってそう呟いた。]