―自室―[自室へと戻れば、古びた本に何やらペンで書き付けていた。綴るのは、それまで書かれた記録と同じような記録であり、男の記憶でもあった。勿論、その目で見ていないことは記録しようもないから、己の知ることだけを。 一通り…、シスターの最期の言葉まで記したところで筆を置く。外を眺めれば、斜陽が部屋の中へと差していた。]