― 回想/数年前 ―
お前さん、ほんっと堅いよなあ、顔も性格も。
[ 何を言っても動じぬままのクロイツに>>131そんな揶揄を投げたのも今では思い出のひとつといったところ。
表情も口調も変わらずとも、クロイツがオクタヴィアスを只の人質としては扱わずいることは、少年が、懐く態度と、クロイツの視線の柔らかさで知れた ]
タヴィは、陽光だな。
[ ふと、そんな風に漏らしたことがある。
烈火のような激しさは持たないが、冷たい雪や氷をじわりと溶かし、花を咲かせる春の陽光...彼にはオクタヴィアスがそんな光に見えていた ]