[パパやママには甘やかされて育ったものですけれど
それでも ドロシーは、小さな頃からお勉強ばかりでしたから。
お屋敷の近くで遊んでもらったことはあっても、遠出はあまり許されてはきませんでした。
だからこうして、視線をあちらこちらへ動かしてしまうのも仕方のないことで。
もしかしたら、服を脱がせる彼>>133にとっては、その動きは迷惑だったかもしれません。
とはいえドロシーは、そんなのまったく気にはしていませんが。
服を脱がされ、義足を外され。
ひどく身軽になった気持ちで脚を見つめていれば、ぽつりと落とされる言葉>>134には瞳を甘くゆるめ]
……はじめて。
ふふ、おそろいですね。
[言葉ににじむ喜色は、ドロシーのかんちがいでしょうか。
彼もまた、この旅行を楽しんでくれていると。そう 思っても、いいのでしょうか。
……そもそも。ほんとうの目的は、ただの旅行ではありませんが]