じゃあ、ニコラスにもレジーナさんの伝言の件をよろしく頼む。宿屋に来るなら、喉の炎症に効き目のあるマルメロの蜂蜜漬けもあるし。
[教会に来た目的はこれで果たせたので、そろそろ他の場所を回るわと話を切り上げた。
一歩踏み出したところで、突然何かを思い出した様子でくるりとジムゾンに振り返る。]
今夜たくさん雪が降っても、前みたいにはしゃいだりするなよ。もしリーザに見られたら、驚かれるぞ。
[一面の雪にはしゃぐジムゾンへ目を丸くした懐かしい思い出が、今も脳裏にありありと浮かぶ。あのときはまだ村にいなかった少女の名前を出して軽口を叩くと、手を振りながら教会を後にした。**]
― 教会→