[それは感情が見えないまま淡々と語られる、スノウからの伝達事項>>1:482の復唱>>96。
最初は事実を受け入れることが出来ず、下の方を向いていましたが。
「殺せ。迷うな」
感情の見えないままの彼から告げられた言葉に、逆に私の感情が乗ってしまったのです。]
わかってます! でも、でも……。
そんなに簡単に割り切れるものじゃないんですよ……!
もし、あなたや先生が『人狼』だとしたら……私は、迷うでしょうし、……殺せるのかと問われれば……。
[――強すぎる感情は、時に冷静な判断を失わせ、狂わせる。
静かな医務室に椅子が動いた音と、私の張り上げた声が響き渡りました。
思わず椅子から立ち上がり反論してしまいましたが、この時の私の声は、涙声になっていたでしょう。
これ以上何か話すと、きっと涙が止まらなくなることは分かっていたので、再び黙って椅子に座り下を向いていました。
次の沈黙が破られる瞬間は数秒後。
ダーフィトでも私でもない、別の声が聞こえてきたのです>>99。]