[銃弾は僅かに逸れ、伸びる白い腕が、義足の右足をぎり、と掴む。>>151
無機質な指が強く食い込み、ぎしりと軋む音を上げる、作り物の足。
けれど、この状況なら、目をつむって撃っても当たる。
身体を現しつつあるドロイドに連射を打ち込めば、警備ドロイドの服――ああ見えて装甲の類かもしれないが、漸く穴が開き、腕がはじけ飛ぶ。
そうして、やや離れた場所から悲鳴が聞こえてきた。>>148
ここから撃てば、むしろ青年の方に当たってしまいそうだ。
かといって、バリケードの方を手薄にするわけにも――
逡巡は一瞬、青年が足を引き抜こうとしても振りほどけず、逆にずるずると引きずられ始めたのを目にすれば。]
くそ――…!
[間違えっても青年に当たらないと思える距離まで移動してから、ドロイドに銃弾を撃ち込む。
今度こそ、青年を掴もうとする腕は離れただろうか。80%]