― 精霊節まで 水の場合 ―
ふむ。久しぶりだな、ベルティルデ。
最後に会えたのは三年前か、四年前か。
一族の血が為せる業か、前よりも美しさに磨きがかかってるな。
[軽く手を寄せて、甲に軽く口付けるまでが、上流式の挨拶。
穏やか、お淑やか、そしてのほほん。ある意味、アイルリートが一番クールにスマートに、卒なく付き合いの取れる相手ではあるかも知れない]
……それで、そちらが水の。
…… …… ああ。
[瞳に不安げな色がみえて頼りない。と掠めたが咄嗟に言葉を閉じた。
さすがにトオルの様に容赦ない評を、女性に向けるのは気が咎めたのだ]