……?
あついだけ には、みえませんよ?
[――それに、と。
あたりを軽く見まわしながら、言葉をつづけます]
……あなたにだけ、えいきょうがあるなんて……
[不機嫌そうな表情と、いまだ流れつづける汗と。
いつもとちがう彼のようすに、ドロシーは心配そうな視線を向けることしかできません。
なにやらよろしくない状況にいることはわかりますが、かといって、それをどうにかする術も思いつけず。
それでも 彼がしゃがんでくれたのなら、そっとその汗をぬぐってさしあげましょう]
あんまりって……
このくらい、まだまだ へいきです。
[まだ数歩歩いただけだと言いますのに、咎めるような言葉には、少々 憮然としながら。
けれどいつまでたっても持ち上げられない身体に、うかがうような視線を向けます]