人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


吸血鬼 シメオン

[主賓に用意された西の塔に、男は足を運んだことがあっただろうか。
――あったとしても、まだ馴染みの薄い城内で自分一人で辿り着ける自信はなかった。
吸血鬼は広大な屋敷に住まいたがるものなのか、と。町の一軒家に住んでいた男は思う。

やがて至ったのは品の良い調度品が設えられた広い部屋。]

―ありがとうございました。
どうぞお気をつけて。

[ジークムントは室内には立ち入らぬままに、部屋の扉を開けて恭しく礼をする。
それに応じるように感謝の言葉を紡ぎながら男も腰を折り、引き返していく彼を見送った。]

(163) 2014/02/19(Wed) 21:40:38

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