― 自宅・厨房 ―
[朝食を終えた男は、手早く食器を片付けていく。
食事を作るのはカタリナにまかせきりだが、そのほかの家事についてはお互い手が空いていればやるように自然と習慣づいた。]
さて、と。
そろそろペーターが来る頃だったか。
他に病人もけが人もいなければいいんだがね……。
[患者が減ればその分収入が減ることはわかっているけども、それでも自分の手など必要なければそれは幸せなこと。
そう思いながら窓の外を見れば白い世界。]
ああ、雪かきしなきゃ……だな。
[呟いて厨房を出る。
診察室を暖めるべく暖炉に薪をくべ、外套を羽織ったら*玄関先へ*。]