─ 決戦前 ─
変わりましたね。
少し前までの貴方だったら目くじらを立てていたでしょうに。
[ふかふかした竜の背に腰を降ろしながら、>>152穏やかな姿勢を崩さない相手を見遣る。
天空城に向かう前の彼だったら話す態勢を取ったかどうか、下手をすれば剣を向けられていただろう。
もっとも私もこのように話しかけたりなどは初めてのこと。
わざわざ赴いての問いかけは、そんな些細な、と思われてもおかしくないものだったが。
青年は、あの言葉の意図を誤魔化し無く答えてくれた]
苦難、ですか。
[私に向けられた言葉、評は随分と買い被られているものだと思うが。
否定は紡がず、彼がどこまで私の事を知っているのだろうか探る様に見つめた後]