[頼んだという言葉を残して『破壊』に向かい飛んでいくその背を見ながら、首から提げた緋石に右手を伸ばす]…頼む。俺に、兄ちゃんを─…大事な人を守る力を、貸してくれ。[緋石には何度となく頼ってきたけれど、絆石には今まで一度も願った事が無い。罪悪感と、八つ当たりと、複雑な感情が自分の中でまだ整理出来ていなかったから。でも、今は。自分だけの力じゃ、きっと越えられないから]