しかし、本当にこの霧、なんなんだか……お?[改めて周囲を見回して。ふと、視界を何かが掠めた気がした。数度瞬き、もう一度周囲を見回して、そうして目に入ったのは] …………手?[船縁近くでゆらゆらとする、手が一本。それを認識した直後に、声が響いた]