……――ふう。
[重々しい表情でため息をつきポケットに手を入れると、紙ががさりと鳴る音がする。若い頃に幼馴染たちと撮った例の写真だ。朝家を出る時に机の上においたそれが目にとまり、何となく胸騒ぎがしたのもあって持ってきてしまったのだった。
そうしているうちにヴァルターとディーター>>153が宿に着く。姿を見れば、人知れず胸をなで下ろした。
早々に皆の輪から離れていく友人に]
……おう、生きてたのかロクデナシ。
一向に姿が見えねえからどっかでのたれ死んでんのかと思ったぜ。
[なんて安堵の裏返しに悪態をつく。
ついでに、側に居たオットー>>159には自分には紅茶を貰えるだろうかと頼んだ。彼から茶を受け取ればその周辺に腰掛け、一息つくだろう]**