[この船に乗り込んで、もう暫くになる。
初めて足を踏み入れたあの時、今の生活を想像する事ができただろうか。
かつて自分はアースガルドの一員だった。
いいや、この船に乗り込んだ理由だって、金馬への刺客となるためだったのだから。]
昔の話っすよ。
[そう、全ては過去形。
アースガルド王国へと流していた情報は全て嘘っぱち。
やがてはそれすらも行わなくなった。
あの国とのリンクはとうに途絶えたのだった。
どうして彼が変わったのか、それは彼自身にもはっきりとは分からない。
ただ、ゴールデン・グルトップ。その名に陶酔したのは間違い無い。]