人狼物語−薔薇の下国

312 ルー・ガルー戦記 7 〜攘夷/開国篇


上級将校 サシャ

[ 斜面の日陰に残った雪を慎重に踏みしめながら歩く。
 月に一度、少数の兵と共に必要最低限の食料と水だけを持って山に入る事を繰り返し、この程度の道は慣れていた。
 主に平野の演習と異なる荒れ果てた自然の猛威に晒されながらの調練は、心身を鍛え上げるだけでなく五感を研ぎ澄ませ、軍としての行動の大事さと個としての判断の必要性を兵士に植え付けさせる。慣れぬ者は脱落していくが、我慢強く締め上げ続ける事で脱落者を徐々に減らしていっていた。]

( と、書いてある事を続けているだけです。)

[ 祖父の書き残した軍書で得た知識を真似事として披露する事で今の地位を得た。父も似たようなものだったのだろう。戦争のない国での地方軍など、腕の良い猟師に毛が生えたようなものだと言ったのは酔っ払った父だった。

 この地方の民衆は耕作地が少なく沿岸部は船を出して近海で魚を取り、山岳地は罠や弓を用いて獣を取って生計を立てるものが多い。鉱山の類は貴族が国の監視下の元で管理し、ここらで取れたものの大概はシュビトに持ち込んで加工して商品となる。
 魚や獣の肉は腐りやすいが、毛皮は溜め込んで商人の注文を取って流通させることもできた。]

(162) 2015/03/06(Fri) 23:27:02

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