― 森 ―[食事と休息を経て、心身共に充足していた。今は、神魔の領域を離れて、行くべき地へ発つときだ。まずは養い親に報告したいという望みは、乳兄弟に伝えてあった。目的の方角へと森の中を進んでいく。頃合いをみて馬を下り、梅の花を手に取った。] 神魔よ。そしてその眷属よ。 貴重な機会と縁を得たことに感謝する。 私たちはこれにて退去するが、 叶うならば御身にまみえんことを願う。[梅の花に語りかけるように言葉を紡ぎ、花を捧げ持って湖の方角に向けて一礼する。**]