リュウ? リュウ、どうした!?[突然の咆哮と落ち着きない様子は、半年前の暴走を思い起こさせるが] 大丈夫だリュウ、気をしっかり持て! ボクはここにいる……流されちゃダメだ![上がる声は迷いの一切ない、凛としたもの。その響きに暴走を押し留められた白銀はるぅぅ、と小さく鳴いた。それによし、と安堵の息を吐いたのも束の間の事。湖上に浮かぶ鈍色の影が一部、千切れ。その一つ一つが、妖魔と転じて唸り声をあげた。*]